たまに明晰夢を見る。
明晰夢を見るきっかけは、大抵夢の中で高い所から落下した時だ。
その落下している浮遊感がなんとなく不自然な気がして、「あ、これは夢だ!」と気づく事が多い。
その後は夢の中を自由に行動出来るようになり、夢の中の場所や人も自分の思い通りに設定する事が出来る。
僕はこの明晰夢状態の時に、現実世界では叶える事が難しい願望を夢の中で実行している。
たとえば自分好みの女性や憧れの芸能人などを呼び出してスケベな妄想を実現したり、前から行きたいと思っていた場所や、空想上の場所を夢の中に再現して探索したりする。
遠くにいて会えない人や、もう死んで会えない人などを呼び出して再会したりもする。
またストレスが溜まっている時などは憂さ晴らしで人を殺してみたりもする。
車に乗っているシチュエーションで道行く人たちをバンバン轢き殺すのが楽しくて、よくやる。
それでも夢だから、目が覚めれば何のお咎めもない。
明晰夢は現実世界と変わらないリアリティがあり、明晰夢で体験した事は起きた後も鮮明に覚えている。
普段抑圧しているものを解放出来るから、明晰夢を見た時の目覚めはすごく良い。
ただ明晰夢は夢と覚醒の境目で微睡んでいるような状態なので、キープするのが難しく、些細なきっかけですぐに目が覚めてしまう。
僕が明晰夢を見る時は朝方が多く、一度起きて二度寝した時や、深酒して眠りについた時などに見たりもする。
明晰夢研究の本などを読むと、明晰夢を見るトレーニングとして、夢日記をつける、ヘミシングの音楽を聴く、現実世界で普段やらない動作を突発的にしてみるなどの方法がよく書いてある。
確実ではないけど、僕もそれらの方法を試しているうちに明晰夢が見れるようになり、回数もだんだん増えて来た。
明晰夢関連の本ではペリー西村氏の『夢研究者と神』という本がとても興味深かった。
『夢研究者と神 概要』
ペリー氏の『夢研究者と神』によると、睡眠時に見る夢で一番重要なのはノンレム睡眠の時に見る夢だという。
通常、夢はレム睡眠時に見るとされていて、ノンレム睡眠時はただ深いリラックス状態に入っているという認識だけど、ノンレム睡眠時にも人は“霊夢”と呼ばれる特殊な夢を見ている事があるらしい。
人はノンレム睡眠時に身体感覚のない深いリラックス状態になり、意識が肉体の重力から解放される。
肉体の重力から解放された意識は反重力によって神や高次元の存在意識(アカシック・レコード)にアクセスしやすくなるのだという。
その時に見るのが“霊夢”で、古代人や霊能者などが神託として受け取る夢も、ノンレム睡眠時に見ている。
たまに夢をほとんど見ないという人がいるけど、それはおそらくノンレム睡眠が十分に取れていて、レム睡眠の夢見状態が短く、記憶に残りづらいからだと思う。
明晰夢を見た後の目覚めの良さを考えると、明晰夢は様々な精神疾患やストレスが原因で起こる病気の治療法として画期的なものになるはずだ。
もし人類が明晰夢を確実に見れるようになったら、個人の人生がより良い方向に動いて、人間も社会もさらに進化すると思う。