エッセイ

Bruxism

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Bruxism。
英語で歯軋り。
記事に良さげなタイトルが思いつかなかったら、ちょっと洒落てみた。

僕は3ヶ月に1回、行きつけの歯医者で歯の定期検診を受ける。
若い歯科助手の女性に口の中を弄られると、なんか風俗的なサービスを受けているような気持ちがして恥ずかしかったりするけど、歯周病が気になる歳なので、なるべく行くようにしている。
以前検診中に「寝る前に、毎日何か飲まれてる物はありますか?」と質問された事がある。
その頃健康に気を遣って、喉が渇いたら炭酸水をよく飲んでいた。
そのせいで寝る直前に口の中が酸性化していたらしく、就寝中の歯軋りもあって奥歯が磨り減っていたようだ。
え、オレ歯軋りしてたのか…
いつも一人で寝ているからまったく気付かなかった。僕はずっと自分が歯軋りしない人だと思っていたから、それがなんだかショックだった。
普段、夜寝れなかったり、寝苦しいと思った事はほとんどない。
むしろ疲れてすぐに眠りにつく。
ただ朝起きた時に身体のあちこちが痛くて、首、肩、背中あたりが常に凝っている。
歯軋りしている僕は、寝ている間全然リラックスしていないのだろうか?
なんか理不尽な気がした。
以前友達の家に泊まった時、その友達が歯軋りしている音をよく聴いていた。
他人の家だと眠りが浅いのか、クリクリッ、クリクリッ、という音で目が覚める。
指に挟めて鳴らす木製の小さな民族楽器みたいな不思議な音というか、iPodのホイールを回す時のカチカチ音にも似た不思議な音。
歯と歯を擦った再現性のない不思議な音楽。
それを自分も演奏している。
歯軋りの原因はよくわかっていないらしいけど、ストレスが眠りが浅い時になるみたいだった。
普段起きている時も緊張しがちな方だけど、寝ている時くらいリラックスしろよ、って思う。
YouTubeで睡眠導入の動画を観たり、瞑想マシンを使ったりしてリラックスしているつもりだったのに効果はなかったようだ。
それにプラスして無呼吸症候群とかになってたら、どうしよう?
それも一人で寝ている限り気付かない。
だから自棄糞で吉岡里帆の抱き枕を買ってみたけど、相変わらず毎朝身体がカチカチだ。
吉岡里帆でも無理なのか?
だったら思いきって、『空気人形』の板尾さんみたいにオリエント工業のリアルラブドールでも買ってみようかな?
なんて思ったりもする。
でもそれである日母親と兄より先に孤独死したら笑えないな、と、冷静に自分を俯瞰して、母親と兄が死んでお金に余裕があったら買う事にする。







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