芸術

映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』 選ばれし者のポテンシャルとモチベーション

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あらすじ

少年リュカは、ゲマが率いる魔物たちにさらわれた母を取り戻すため、父のパパスと共に旅をしていた。旅路の途中で彼らはついにゲマと出くわし、パパスは魔物たちと激しく戦うが、リュカが人質にとられてしまう。反撃できなくなったパパスが息子の目前で失意のうちに命を落としてから10年が過ぎ、故郷に戻ったリュカは父の日記を見つける。

監督:八木竜一

子供の頃、親や学校の先生に将来の夢とか、なりたい職業を聞かれる。

保育園の時は確か「消防士になりたい」って答えて、高校の時は「小説家」か「芸術家」って答えていた。

自分にその才能があるか?とか、その職業につく努力が出来るか?などはまったく考慮せず、とにかくその時漠然と「なりたい」と思っていたものを素直に答えていた。

でもドラクエの「勇者」は選ばれた者しかなれない。

ロトの血を引く者、天空人の末裔という絶対条件がある。

本人の意志に関係なく、古えの預言で「魔王を倒す使命を与えられている者」に該当する者はみんな洩れなく「勇者」になる。

そのための潜在能力や不屈の精神は生まれる前から保証されていて、本人が自分を「勇者」だと自覚する事が出来れば、どんな困難でも乗り越えてその使命を全うする。

逆に選ばれし者でなければ、どんなに才能があっても「勇者」にはなれない。

選ばれし者でなければどんなに良い環境で努力しても「勇者」にはなれないのだ。

橘玲氏著『スピリチュアルズ「わたし」の謎』を読むと、現実世界でも、ある意味自分が受け継いだ遺伝子によって、僕たちの人生は予め決められた運命に従って進んでいるような気がして来る。

どんな仕事について、どんな友達を作り、どんな異性と結婚するか?

それは当然わからないけど、自分の趣味趣向、付き合う仲間や恋人のタイプは予め遺伝子が限定的に決めていて、自分が受け継いだ遺伝子が良しとしない職業や人とは、どんなに努力しても縁がない。

この時代、人間の個性、性格、キャラなどの類型はビックファイブ理論で容易に説明がつく。

人はみんな自分の物語の主人公だ。

ただ好きなキャラを自分で勝手に選べるわけではない。

人間は徹底的に社会化された動物だから、「人生という物語」の舞台にはつねに他者がいる。

人生をロールプレイングゲームにたとえるなら、主役(わたし)のキャラのパラメーターは、社会=ゲーム全体で共有されているものでなければならない。

そうでなければ他の役者(サブキャラ)が理解出来ないから、ストーリーはたちまち破綻し、先に進めなくなってしまう。

ドラクエの主人公のように「あなたは天空人の末裔です!魔王を倒す事が出来るのはあなたしかいません!

そんな感じで両親や近所の大人、あるいは学校の先生が自分の人生を預言して保証してくれたら、みんな迷わず「勇者」になれる。

その証しになるような痣が体のどこかにあるとか、選ばれし者しか手に出来ないアイテムが存在する、みたいな事を本気で信じる事が出来たら、誰も人生に迷わない。

たまに自分自身で「自分は選ばれし者だ」と確信する人がいる。

スポーツ、芸術、企業でもいいけど、「この仕事は絶対自分に向いている!これは天職だ!

そういうものを見つける事が出来た人のポテンシャルとモチベーションは本当に凄い。

僕は哲学や芸術が好きだけど、ゲームをやっている時しか「選ばれし者」になれない。

だからゲーム版『ドラクエ5』をプレイをした時、僕は迷わずビアンカと結婚した。

ゲームの中で「勇者」に成り切っている僕は何も迷わない。

フローラと結婚してもストーリーの辻褄は合うけど、天空人の末裔に相応しいのは間違いなくビアンカ。

ビアンカと結婚するのがこの物語の本筋だと思う。

映画の主人公も本筋に沿ってやっぱりビアンカと結婚した。

『ドラクエ5』の初回プレイでフローラと結婚した人は全然「勇者」に成り切っていない。

主人公に「よしひこ」とか、自分の名前をつけたりする。

本当のドラクエ好きはそんな名前をつけない。

世界観が崩れるような名前なんかつけない。

映画版の主人公は「リュカ」。

良い名前だと思う。

その主人公が天空人の末裔ビアンカと結婚して「勇者」を生む。

逆玉狙いで結婚するような男が「勇者」の父親になれるわけがない。

そんな気持ちでビアンカと結婚した。

だから本当にドラクエが好きな人は、みんな迷わずビアンカと結婚したはずだと思っている!

映画を観たら、また『ドラクエ5』をプレイしたくなって来た。

次も迷わずビアンカと結婚する!

いつも読んでくれてありがとう。







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