芸術

映画『スタンドバイミー』 友と葡萄酒は古いほど良し

投稿日:2019-03-24 更新日:

あらすじ

オレゴンの田舎町、行方不明になった少年の死体を見つけようと、ちょっとした冒険旅行に出かける4人の少年の姿を描く。

監督:ロブ・ライナー

キャスト:ウィル・ウィートン,リヴァー・フェニックス

子供の頃によく観ていた映画のDVDを探して買っている。

家に遊びに来た友達とよく一緒に観ていた映画が多い。

スタンドバイミー』は何度観たか分からない。

台詞もほとんど覚えている。

とにかく思い入れのあり過ぎる映画だ。

親友4人で死体探しの冒険をするスティーブン・キング原作の名作。

彼ら4人を自分に置き換えたら、僕はゴーディだ。

僕は三人兄妹で、体も細く、ゴーディと同じ頃から小説も書いていた。

出来の悪い僕よりも兄と妹に親の期待が集まっている感じなんかもよく似ている。

僕が小説を書く事が好きになったのは、小学校の国語の授業で、その時自分の創作した物語を友達の何人かが面白がってくれたからだ。

休み時間、みんなが体育館や運動場でサッカーやドッジボールをしている中、僕は仲の良かった友達と3人で小説クラブを作り、休み時間にいろいろアイデアを考えたりして、話し込んでいた。

スタンドバイミー』はそういう楽しかった時の事を思い出させてくれる。

中学の時、嫌々参加した地区行事のキャンプの夜、女子にモテない者同士キャンプの輪を外れてラジオを聴いていた事があった。

そのまま二人で朝までしゃべり、気付くといつも一緒にいる友達になったヤツがいる。

スタンドバイミー』はそんな事も思い出させてくれる。

中学の部活が一緒でよくテレビゲームをして遊んでいた同級生がいて、冬に二人で部活に行こうと歩いていたら、僕が不良っぽい先輩に絡まれた。

しつこく雪玉を投げて来るので、とにかく無視して歩いていたら、その先輩が後ろから僕を羽交い絞めにして雪の中へ押し倒そうとした。

振りほどこうとしたら、その先輩が急に「痛てぇ!」と叫んで雪の中に倒れ込んだ。

振り返ると、一緒にいた同級生がその不良の先輩を殴り倒していた。

ゲームばかりするおっとりしたヤツだったから、かなりびっくりした。

その友達は誰にも内緒でこっそりと少林寺拳法を習っていたらしく、その力を僕のために初めて使ってくれた。

スタンドバイミー』はそういう嬉しかった時の事も思い出させてくれる映画。

その友達は小学校の時に父親を病気で亡くしたり、社会人の兄が引きこもりになったりとか、いろんな苦労を経て、今は警察官として地元の治安を守ってくれている。

僕がゴーディなら、彼はクリスだろう。

彼の結婚式で久しぶりに会った時、あの頃のままでいてくれる友達って本当に貴重だなって思った。

スタンドバイミー』はそういう大事な思い出を振り返るための映画。

どこの国にも偏見や差別はあって、その痛みは他人と比べられない。

僕らには僕らの痛みがそれぞれあって、幸いそれを共有してくれる仲間がいた。

映画の最後で、大人になったゴーディが「もう12歳の頃のような友達は二度と出来ない」と呟くシーンがあるけど、本当にそうかもしれない。

そしてもう会えないかもしれないけど、12歳の頃の友達はずっと変わらず友達だ。







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