オカルト・スピリチュアル 芸術

映画『インファナル・アフェア(無間道)』疑えば目に鬼を作る

投稿日:2019-04-01 更新日:

あらすじ

1991年、ストリート育ちの青年ラウは香港マフィアに入ってすぐ、その優秀さに目を付けたボスによって警察学校に送り込まれる。一方、警察学校で優秀な成績を収めていた青年ヤンは突然退学となる。彼は、警視に能力を見込まれマフィアへの潜入を命じられたのだった。やがて2人の青年は、それぞれの組織で台頭していく。そして10年後、警察はヤンから大きな麻薬取引の情報を受け取る。しかし警察の包囲網はラウによってマフィア側に筒抜けとなっていた。検挙も取引も失敗に終わったことで、警察、マフィア双方がスパイの存在に気づいてしまうのだった…。

監督:アンドリュー・ラウ,アラン・マック

キャスト:アンディ・ラウ,トニー・レオン

大好きな香港映画で、毎回観る度にヒリヒリする。

香港マフィアの黒社会に潜入した警察官と、警察側にスパイとして送られたマフィアを軸に、両者が繰り広げる攻防と葛藤を描いた人間ドラマ。

原題の“無間道”は仏教用語で「無間地獄」を意味し、“一度踏み入れたら二度と抜け出せずに苦しみ続ける地獄”を指す。

この映画は三部作で、僕個人としては香港返還期の時代に遡って主人公たちを描く第二章が一番好きだ。

二人の主人公、警察官のヤンとマフィアのラウは、互いに相手の世界へ潜入している立場上、その素性や本心を誰にも明かす事が出来ない。

どちらも自分に課せられた強い使命を持っていて、自分を偽り、相手を欺かなければ即命に関わる危険な状況に身を置いている。

時折“善と悪” “敵と味方”の区別が付かなくなったり、警察とマフィアの利害を越えた奇妙な関係性が生まれたりして、二人にとって本当に大事な物とは何だったのか?

それが次第に分からなくなる。

常に疑心暗鬼で自己を見失ったまま使命に従い、いつしかそこは無間地獄。

大事な物を失い続け、死ぬまで抜け出せない地獄の苦しみを延々と繰り返す。

この映画に限った話ではなく、僕たちの現実もそうだ。

学校、会社をはじめとする集団生活の場において、自分の本心を偽る事無く、本来の自分のままでいられる場所や人がいるだろうか?

なければそこは無間地獄だろう。

欺き欺かれ、大事な物を見失ったまま苦しみ続けなければいけない過酷な場所に常にいる。

現実が無間地獄なら、人はネットの世界に救いを求め、本当の自分を理解してくれる人や場所を探すようになる。

しかし救いを求めたネット世界でも本心や本音を隠し続けるのであれば、安心を与えてくれる場所や人に出会うことはないだろう。

本心と本音で生きる決意をした人だけが無間地獄を抜け出して、自分の居場所に辿り着き、本当に付き合うべき人に出会うんだと思う。

僕は『インファナル・アフェア』を観る度に、「もっと素直になれ、もっと素直になれ」「もっとやりたいようにやれ、もっと言いたい事を言え」と、状況によって本心を隠してしまう自分の弱さを呪いヒリヒリする。

でもこのブログに自分の本音をさらけ出す事で、少しずつ素直な自分を取り戻せている感覚は確かにある。

無間地獄から抜け出すための出口は常に見えている。







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