エッセイ

タラレバ心配性

投稿日:2020-07-29 更新日:

例えば、今悩んでいる自分を安心させるために、未来から来た自分がこれから起こる事をあれこれ教えてくれたとする。

現在のボク 「嗚呼、オレの将来どうなるんだろ?」

未来のボク 「安心しろ。今おまえは将来について悩んでいるようだけど、10年後はかなり幸せになってるよ」

現在のボク 「え、マジで?どんな感じ?」

未来のボク 「とりあえず自分のやりたい事で今より金持ちになってる」

現在のボク 「うぉっ、マジか!」

未来のボク 「そう。それで可愛い奥さんと子供もいる」

現在のボク 「うぉっ、やった!」

未来のボク 「もちろん大変な事もいろいろあるけど、この未来は絶対だ。保障する」

現在のボク 「良かった。ありがとう。悩みが消えた」

未来のボク 「うん、楽しみにしておいてよ。じゃあね」

そう言って未来の自分が未来に帰ろうとするんだけど、その未来の自分にはなぜか両手がない。

現在のボク 「あ、ちょっと待って、……それメチャメチャ気になるんだけど」

未来のボク 「手の事?」

現在のボク 「そう」

未来のボク 「だよね。でもこれはかなり言いづらい」

現在のボク 「なんで?」

未来のボク 「だって、メチャメチャしんどかったから!」

現在のボク 「いつ?どこで?」

未来のボク 「今から10日後。場所は……」

現在のボク 「やっぱりいい。聞きたくない」

未来のボク 「でもこの事件をきっかけに、おまえは自分のやりたい事で食えるようになって、奥さんとの運命的な出会いがあるんだよ」

現在のボク 「そうなの?」

未来のボク 「そう。まぁおまえの不注意が原因だから回避は出来るけど、回避したらその先はどうなるかわかんない」

現在のボク 「……そうなんだ」

10年後の明るい未来の手前にある、10日後の悲劇。

僕はそれを天秤にかけて、将来についてまた悩む。

家に1人でいる時、そんな事をついウダウダと考え、被害妄想まではいかない心配性を発揮して、身震いしたりする。

この心配性がなかったら、どんな人生になっていたんだろう?

それを考えるのも少し怖かったりするのだ。







-エッセイ

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