オカルト・スピリチュアル

アニメ『帝都物語』霊的無防備都市東京

投稿日:2021-03-19 更新日:

あらすじ

明治40年。帝都・東京を霊的に改造すべく、政治家と陰陽師たちが動き出した。そこへ謎の魔人・加藤が出現し、人々を混乱に陥れる。彼の目的は、丸の内の首塚にまつられた日本最大の怨霊・平将門を呼び覚まし、帝都を破壊することだった。

原作:荒俣宏 

呪術廻戦のヒットを受けて、またオカルトブームが来そうな予感がする。
ネタはあまりないけど、スピリチュアルやオカルト関連の記事はアクセス数が良いので、名作『帝都物語』についても書いてみたい。

東京に住んでいた時、将門の首塚を訪れた事がある。
ビルに囲まれた天気の良いオフィス街の一角に、こじんまりとしたお墓があった。
ここに日本最大の怨霊が眠っている。
それがにわかには信じがたく、参拝を済ませた後、つい調子に乗って「目覚めよ、マサカドー!!」と低い声で印を結びながら、近くにあったカエルの石像を足で踏んでしまった。
呪いとか祟りといったものが本当にあるなら、自分の身で検証してみたい。
この程度の悪ふざけでも祟るのだろうか?
後日僕は出版詐欺に遭いかけ、彼女と別れ、3.11を迎えた。
将門恐るべし。
当然そんなわけはないんだけど、ちょっと霊感のある人たちに将門の首塚でふざけた話をすると、みんな青い顔をして「それ、ヤバいよ」と本気で引く。
とある知り合いは近くに行くだけでも体調が悪くなったり吐き気がしたりするらしい。
帝都物語』は正体不明の魔人・加藤保憲が将門の霊を目覚めさせて、帝都滅亡を目論む物語。
この『帝都物語』はオカルト、スピリチュアル界隈では実際にあった霊的国防の話を下地にしているとして、よく話題になる。
東京は「東京結界」と呼ばれる、風水を駆使した霊的なインフラが整備されていて、皇居(旧江戸城)を中心に、東に平川、西に東海道、北に富士山、南に江戸湾の四神相応。北東の鬼門に上野の寛永寺、南西の裏鬼門には芝の増上寺がある。
これらの霊的国防都市計画は、徳川家康が江戸幕府を開設するにあたり、天台宗の僧「南光坊天海」に着手させた事業だ。
皇居はかつての江戸城だから、僕はこの「東京結界」は厳密に言うと徳川将軍と江戸を守るためのものであって、天皇家と帝都を守るための結界ではないと考えている。
明治維新による大政奉還で幕藩体制が終わり、京都にいた天皇家が東京に移動した際、この「東京結界」は以前のように機能するのか?
都市の主が将軍から天皇に変わる。
この変化は結界に何も影響を与えないのだろうか?
そこで調べてみたら、やはり新たに明治神宮・日枝神社・靖国神社・東京大神宮・大國魂神社の東京五社が、魔除けの五芒星として、さらに皇居の守りを固めていた。しかし関東大地震、東京大空襲による東京への甚大な被害を見るに、この結界は失敗だったような気がする。もしくは加藤のように強力な霊能力を持った人間の暗躍によって「新東京結界」が破られてしまった可能性もある。
皇居を中心に円を描く山手線。その円の中をジグザグに通過する中央線も陰陽の結界として機能している話があるけど、東京スカイツリーがその結界を壊しているなどの都市伝説もあるから、『帝都物語』のような出来事が現実的に東京では起こっていたのかもしれない。
僕みたいにオカルトが好きでガッツリ『帝都物語』にハマると、そんな妄想が止まらなくなる。
僕は『帝都物語』を観ていて、はじめなぜ関東の豪族である平将門が東京に災いをもたらすのかよく分からなかった。
東京及び関東はかつて将門自身が守ろうとしていた土地であるはず。
だから将門の霊がその土地を破壊する事に矛盾を感じたのだ。
しかしよくよく考えてみれば、平将門は朝廷に反旗を翻した豪族だから、その怨敵である天皇家が東京に拠点を移したのであれば、土地ごと祟ってもおかしくはない。
現在の東京はかつて自分が守った関東の民が天皇側に寝返ってしまった都市。
それならば将門の御霊が荒ぶるのは当然だ。
日本の神社は人の霊を神として祀るが、それは時の権力者が、自分の征服した者たちの恨みの念や復讐心に恐怖を感じるからだと思う。
その贖罪意識を払拭するために死者を弔い、自分自身も慰める。
生前敵であった人を死んでから自分の味方につければ、自分の身も国も安泰。
そう思って安心したい。それが祀りという行為の本質なのではないか?
だから将軍家と江戸を守るために敷かれた「東京結界」では、天皇家と東京を守れない。
天皇家に恨みを持つ者が眠る土地で天皇家を守るには、「東京結界」より強力な新しい結界が必要だ。
帝都改造計画にもその要項は盛り込まれていたと思うけど、結果を見るにうまく機能しなかったのかもしれない。
今年の2月、東京・大手町一丁目の大規模再開発「Otemachi One」が竣工し、曰く付きの「平将門の首塚」にも工事の手が入ったようだ。
それを機にまた大きな地震が活発化して来たように思う。
加藤が来るぞ!
東京結界」にも天皇家の霊力にも守られていない東京で、目覚めた将門を鎮める事が出来るのは誰だろう?
そんな感じの妄想が止まらない。







-オカルト・スピリチュアル
-

執筆者:

関連記事

マンガ『僕とフリオと校庭で』観念と実存の狭間で揺れる

あらすじ 抜け出せない不思議世界の迷路。 原作:諸星大二郎 ネットの動画で「幽霊はいる? いない?」をテーマに論争している番組を観た。 過去何度もやって来た論争だと思うけど、僕はこのテーマに関しては今 …

映画『セイジ~陸の魚』 超人への発露

あらすじ 投げやりに就職先を決めて、自転車による一人旅に出た大学生(森山未來)。だが、その途中で事故を起こしてしまい、旧道沿いにあるドライブインHOUSE475に立ち寄る。寡黙ながらも真理を突いたこと …

小説『霊感商人』 とかく世間はあざとさに弱い

僕は個人的な興味でこれまで何度かいろんな宗教団体の施設を訪れ、その集会に参加した事がある。 だいたいどの宗教団体の人たちも親切で、ふらっと立ち寄っただけの参拝でも快く歓迎してくれる。 信者さんの中には …

『オカルト原風景』夜鷹と産女

田舎特有の事情だと思うけど、親や近所の大人が子供をしつける時、迷信や妖怪を絡めて諭す事がよくあった。 山と田畑の長閑な風景の中にこの世と地続きの目に見えない世界があって、大人の言うことを聞かないと、そ …

人間と神と宇宙はリンクしている

人間はかつて神だった。 その神の意志が宇宙という卵を生み、その卵から人間という神の雛が孵った。 そして神の雛である人間は遠い未来でまた神になる。 中国かアメリカのどちらかが5Gの覇権を制したら、AIや …

祐喜代(sukekiyo)

PROFILE

PROFILE

祐喜代(SUKEKIYO)

大阪在住

社会に属しながら世捨て人として人生を謳歌するために、思索と創作表現などをしています。

ART、写真、小説を掲載しているHPはこちら↓

ART、写真、小説を掲載しているHPはこちら↓

嗤う狐の藝術

祐喜代『星空文庫』ページ

嗤う狐のYOUTUBEチャンネルはこちら↓

ネットSHOP

SUKEKIYOオリジナルアートSHOP

『AMS』はこちら↓

https://ams.base.shop/

 

スポンサーリンク